家庭から離れて暮らす子どもたちは約4万2千人
親と⼀緒に暮らせない子どもたちを公的な責任のもとで社会的に養育することを「社会的養護」といいます。
そして現在の日本には、社会的養護の必要な子どもたちが約42,000人もいます。
さまざまな問題から家庭で暮らすことのできなかったり、厳しい家庭環境にあったりする子どもたちの生活や発達、自立を支援するために施設サービスが実施されています。

※以下に示している情報は、こども家庭庁のホームページから引用・転載しています。
児童養護施設とは
児童養護施設は、保護者のない児童や保護者に監護させることが適当でない児童に対し、安定した生活環境を整えるとともに、生活指導、学習指導、家庭環境の調整等を行いつつ養育を行い、児童の心身の健やかな成長とその自立を支援する機能をもちます。
児童養護施設では、虐待を受けたこどもは71.7%、何らかの障害を持つこどもが42.8%と増えていて、専門的なケアの必要性が増しています。
また、入所児童の平均在籍期間は5.2年ですが、10年以上の在籍期間の児童が14.9%となっています。
社会的養護が必要なこどもを、できる限り家庭的な環境で、安定した人間関係の下で育てることができるよう、施設のケア単位の小規模化(小規模グループケア)やグループホーム化などを推進しています。
乳児院とは
乳児院は、保護者の養育を受けられない乳幼児を養育する施設です。乳幼児の基本的な養育機能に加え、被虐待児・病児・障害児などに対応できる専門的養育機能を持ちます。
児童相談所の一時保護所は、乳児への対応ができない場合が多いことから、乳児については乳児院が児童相談所から一時保護委託を受け、アセスメントを含め、実質的に一時保護機能を担っています。
また、乳児院は、地域の育児相談や、ショートステイ等の子育て支援機能を持っています。
母子生活支援施設とは
母子生活支援施設は、従来は、生活に困窮する母子家庭に住む場所を提供する施設であり、「母子寮」の名称でしたが、平成9年の児童福祉法改正で、施設の目的に「入所者の自立の促進のためにその生活を支援すること」を追加し、名称も変更されました。
近年では、DV被害者(入所理由が配偶者からの暴力)が入所者の59.2%を占めています。また、精神障害や知的障害のある母や、発達障害など障害のあるこどもも増加しています。「母子が一緒に生活しつつ、共に支援を受けることができる唯一の児童福祉施設」という特性を活かし、保護と自立支援の機能の充実が求められています。
児童自立支援施設とは
こどもの行動上の問題、特に非行問題を中心に対応する児童自立支援施設は、平成9年の児童福祉法改正により、「教護院」から名称を変更し、「家庭環境その他の環境上の理由により生活指導等を要する児童」も対象に加えました。通所、家庭環境の調整、地域支援、アフターケアなどの機能充実を図りつつ、非行ケースへの対応はもとより、他の施設では対応が難しくなったケースの受け皿としての役割を果たしています。
児童自立支援施設は、職員である実夫婦とその家族が小舎に住み込み、家庭的な生活の中で入所児童に一貫性・継続性のある支援を行うという伝統的な小舎夫婦制や、小舎交代制という支援形態で展開してきた施設であり、小規模による家庭的なケアを一世紀以上にわたって実践してきました。
また、専門性を有する職員を配置し、「枠のある生活」を基盤とする中で、こどもの健全で自主的な生活を志向しながら、規則の押しつけではなく、家庭的・福祉的なアプローチによって、個々のこどもの育ちなおしや立ち直り、社会的自立に向けた支援を実施しています。
児童自立支援施設は、少年法に基づく家庭裁判所の保護処分等により入所する場合もあり、これらの役割から、児童福祉法では、都道府県等に児童自立支援施設の設置義務が課せられており、大多数が公立施設となっています。
児童心理治療施設とは
児童心理治療施設は、心理的・精神的問題を抱え日常生活の多岐にわたり支障をきたしているこどもたちに、医療的な観点から生活支援を基盤とした心理治療を行います。施設内の分級など学校教育との緊密な連携を図りながら、総合的な治療・支援を行います。また併せて、そのこどもの家族への支援を行います。比較的短期間(平均在所期間2.5年)で治療し、家庭復帰や、里親・児童養護施設での養育につなぐ役割をもちます。また、通所部門を持ち、在宅通所での心理治療等の機能を持つ施設もあります。
入所児は、何らかの障害等があるこどもが87.6%を占めています。
児童心理治療施設では、児童精神科等の医師に常時連絡がつき対応できる体制があり、また、心理療法担当職員の配置が厚く、アセスメント、コンサルテーション、心理療法やカウンセリングを行えます。
仲間作りや集団生活が苦手で、様々な場面で主体的になれないこどもに、施設内での生活や遊び、行事を通じて、主体性を取り戻す手助けを行います。
学校教育は、施設内の分教室や分校を持つ場合がほとんどですが、近隣の学校の普通学級、特別支援学級に通う場合もあります。
自立援助ホームとは
次に掲げる者に対しこれらの者が共同生活を営むべき住居その他内閣府令で定める場所における相談その他の日常生活上の援助及び生活指導並びに就業の支援を行い、あわせて児童自立生活援助の実施を解除された者に対し相談その他の援助を行う事業です。
・義務教育を終了した児童又は児童以外の満20歳に満たない者であって、措置解除者等(第27条第1項第3号に規定する措置(政令で定めるものに限る。)を解除された者その他政令で定める者をいう。以下同じ。)であるもの
・満20歳以上の措置解除者等であって内閣府令で定めるもののうち、学校教育法第50条に規定する高等学校の生徒であること、同法第83条に規定する大学の学生であることその他の内閣府定で定めるやむを得ない事情により児童自立生活援助の実施が必要であると都道府県知事が認めたもの
児童家庭支援センターとは
児童家庭支援センターは、平成9年の児童福祉法改正で制度化され、児童に関する家庭その他からの相談のうち、専門的な知識及び技術を必要とするものに応じるとともに、児童相談所からの委託を受けた児童及びその家庭への指導、その他の援助を総合的に行います。平成20年の児童福祉法改正で、市町村の求めに応じ、技術的助言その他必要な援助を行うことも業務に加えられました。
多くは児童養護施設等の施設に附置されていて、施設が地域支援を行う機能を果たしていますが、平成20年の児童福祉法改正で、単独設置も可能となりました。
また、平成23年4月の実施要綱改正で、里親やファミリーホームの支援を行うことが明記されました。